親の離婚を子が「消化する」ための絶対条件

面会交流の現場で置き去りにされがちな視点

「ウィーズ」の活動を続けていると、別居する親からは「これが自分の子育てだとわかった」と感謝されたり、同居する親からも「ふつうの家族がどうであれ、自分たちにとってはこれが家族のあり方だと気付いた」と言われることもあるそうです。

ただし「ウィーズ」では、これだけで「よし」とはしていません。面会交流は子どもが「主役」。離婚をするのは両親なので、面会交流もつい「大人の視点」「大人の都合」になってしまいがちですが、本来最も大切にされるべきなのは「子どもがどう思うか」「どうすれば子どもが幸せか」という「子どもの視点」です。

たとえば、離婚そのものを巡っても、光本さんは以下のように言います。

「離婚が子どもに悪影響だという考え方はもっともです。『子どものために別れない』という夫婦もいていい。でも子どもの立場に立ってみると『自分を理由にして無理に夫婦関係を続けられるほうが苦痛』という感じ方もある。子どもにとっては、両親それぞれが幸せでいることがいちばん。それなのに両親は『この子にとっては、母が必要』『父が必要』と思い込んでいる。ときには、それが子どもにとってありがた迷惑であることにも思い至るべきです」

「両親が自分を見ていてくれている」という安心感

子どもの立場から考えたら、どうあるべきなのか

実際「離婚してくれてよかった」と漏らす子どもは多いといいます。そして同時に、離れて暮らしていても、親子はどこまで行っても親子であり、変えようのない事実でもあるのです。

面会交流は楽しいだけではありません。子どもと同居する親から見れば、わが子を、葛藤の末に別れた相手に会わせるのがイヤなのは当然です。別居する親がたった数時間、子どものいいところだけを見る面会交流は、子育てでないばかりか、コミュニケーションでさえないかもしれません。

それでも「子どもの立場から考えたら、どうあるべきなのか」という視点に立てば「形がどうであれ、両親が自分を見ていてくれ、近くからでも遠くからでも、守ってくれていること」が、安心と成長につながる、いちばん重要なことではないでしょうか。

私が主宰する営業部女子課メンバーの中にも、多様な家族を持つ人が多くいます。多様化する「家族のかたち」に翻弄されることなく、子どもが幸せになれる環境作りに、少しでも貢献できればと思います。

前回記事:離婚後の「子の幸せ」を"第三者"に頼る親たち

営業部女子課とは、主宰の太田彩子が2009年に立ち上げた、営業女子を応援するためのコミュニティです。女性営業職の活躍を拡げることで、結果男女ともに輝きながら働ける社会創造を目指しています。詳しくはウェブサイトをご覧ください。
7月23日(東京)、8月6日(大阪)にはイベントも開催予定です。

 

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