バーで、コミュニケーション・トレーニング(下) 婚活のスキルも、磨けます。

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「気分」この難儀で素敵な心の動き。

気分、それは、名前がつかない感情の動き、ゆらめきです。

気分をもたない男性の感情には、すべて、名前がつけられます。昇進して起こる高揚感は、「うれしい」。逆に、期待した結果が得られなかったときの心の動きは「がっかり」。好きな女性を腕の中に抱きしめたときのうっとりには「快感」。

女性の気分が引き起こす「なんとなく」は、男性の中にはありません。物事はすべて、曖昧ではなく、名前がつけられます。約束は果たすもので、守れない約束はすべきでない。

この、男性脳の特徴があるからこそ、社会の秩序は守られ、今日という日は明日に続き、目標達成の後には進歩がある。

ただ、女性特有の「気分」、これも、決して捨てたものではありません。

女性は、理屈で説明のできないことも、「なんとなく」いいような気がしたら、受け入れることができます。

彼氏が、現状では、どうにも芽のでない夢追い人であったとしても、「なんとなく」いずれはうまくいく気がしたら、理論立てて説明できなくても、その夢を追う彼を受け入れ、愛し、尽くします。

その、説明できない部分に、コンプレックスやトラウマといった負の要素がからまない限り、気分で動ける女性の存在は、男性にとっても大いにプラスになるはずです。

 

女性は気分を制し、男性は気分の存在を理解する。

ただ、カウンターの中からいろいろなお客さまを見ていて気づいたのは、女性自身が、自分のこの「気分」のせいで、しなくてもいい失敗をする場合があるということです。

自分が「こう思う(こうだという気がする)」ことにばかりとらわれて、そこから離れて、客観的な思考、判断ができなくなる。

そこで、第三者の意見を聞き、冷静に状況を分析できればまだ救いはあるのですが、ひどい場合は、ほんとうはそんなにひどくもないのに、自分の気分からくる思い込みにとらわれて、抜け出せない。その結果、現実が彼女の気分の通りに動いてしまう。

女性のみなさま、もし、あなたが、いいようのない不安や暗い気分に襲われたら、なるべく、信頼できる男性に、そのことを伝えて、客観的なアドヴァイスを求めてください。女性ではダメです。不安に共感されて、さらに暗い気分になるだけだからです。

逆に、男性のみなさま、もし、あなたの彼女や職場の上司、仲間の女性が、いつもと違う反応をしたとしても、それはたぶん気分がさせている一過性のものです。なので、男性同士のように真に受けて悩まないでください。時間をおいて、もう一度、違う言い方でアプローチすると、すんなりいくことが多いはず。

以上、男女のグッド・コミュニケーションについて、ナンパ禁止のはずのバーで、10年に4組のカップルが成婚、そのお手伝いができたことがなによりうれしいマスターからのひとことでした。

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