NTTが総力を上げる、O2Oの全貌 日本最大級の実証実験の衝撃(下)

✎ 1〜 ✎ 4 ✎ 5 ✎ 6 ✎ 最新
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

ネットとリアルが融合していくO2Oという新潮流において、NTTグループは、消費者と事業者の間を情報通信技術でつなぐインフラを提供する。

阪急阪神グループといったリアル世界のインフラを持つ事業者と協業し、ネットだけでなく、リアルの消費者行動をまとめて、ビッグデータとする。そして、ビッグデータを解析し、消費者に最適な情報を提供する。

NTTグループと他のO2O事業者を比較した場合、競争優位性はどこにあるのか。

「R&D(研究開発)が一番大きい。ビッグデータの基盤の部分などだ。西宮に行ってみればわかるが、Wi-Fiを利用した屋内での来店者の位置計測はかなり正確で、来店者の感触もいい。これは口で言うほど簡単ではない。技術力、エンジニアリング能力がNTTグループの最大の強み」と高屋氏。

今後は、ますますネットとリアルが融合していく時代になる。NTTグループは、O2Oを大きなビジネスチャンスとしてとらえている。

今までは情報通信技術を活用しなかったリアル企業や店舗が、情報通信技術を使うことが当たり前になってくる。そのとき、NTTグループとの接触機会が増えるはず。そこを大きなチャンスと見ているのだ。

NTTグループは、つねに日本の情報通信の基盤を担ってきた。O2Oというネットとリアルが融合する世界においても、当然インフラを担うという自負がある。

NTTグループの「本気度」に、O2Oの市場性を逆に感じ取ることができる。

(撮影:今井 康一)

 

 

 

 

 

 

 

過去の連載が本になりました。『O2O新・消費革命 ネットで客を店舗へ引きつける』(東洋経済新報社)として発売中。Kindle版などの電子書籍も展開開始。

 

松浦 由美子 ITアナリスト

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

まつうら ゆみこ / Yumiko Matsuura

ITアナリスト。

ITエンジニアとして半導体ウェハ検査装置の開発や原子力・ETCなどのインフラ制御系システムの開発、大手印刷会社のIT技術センター部門でセキュリティ関連のサービスや画像情報データベース、地図情報サービスなどのWeb開発に携わる。現在は、「ITからリアル世界への翻訳者」として、テクニカルな話題を一般読者にわかりやすく解説することをモットーに活動中。

著書に『O2O 新・消費革命 ネットで客を店舗へ引きつける』(東洋経済新報社、 2012.10)、『O2O、ビッグデータでお客を呼び込め!- ネットとリアル店舗連携の最前線』(平凡社新書、2014.1)、東洋経済オンラインにて「O2O ビジネス最前線」を連載中。

テレビのニュース番組やラジオ、講演など「O2O」に関する出演多数。
連絡先:松浦由美子公式ページ

 

この著者の記事一覧はこちら
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

関連記事
トピックボードAD
ビジネスの人気記事