英国EU離脱の余波に「中国」がおびえる理由 反グローバル感情がマイナスに影響

ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

しかし、西側における大混乱の長期化は、そのような始まったばかりの取り組みを飲み込んでしまいかねない。保護貿易主義的な感情は英国のみにとどまらない。

米国の有権者は、共和党候補指名が確実視されるドナルド・トランプ氏の孤立主義的な政策にはまりつつある。中国との貿易で大きな恩恵を受けてきたドイツでさえ、自国の産業用ロボット大手のクーカを、中国家電大手の美的集団に売却してもいいものか思い悩んでいる。

 大衆の懸念を鎮めるのは難しい

一方、英EU離脱決定によって高まる金融市場のボラティリティが米ドルを押し上げ、人民元に新たな圧力を与えている。

ベネズエラからスリランカに至るまで、中国の指導者たちはエリート層との取引には長けているが、大衆の懸念を鎮めたり、急な政変に対処したりすることにはそれほどでもない。そうしたことも今では、先進諸国の市場において心配すべきリスクであろう。

*筆者は「Reuters Breakingviews」のコラムニストです。本コラムは筆者の個人的見解に基づいて書かれています。
ロイター関連記事
〔マーケットアイ〕株式:新興株は堅調、追い証売り一巡しポジション再構築
コラム:EU離脱へ、英国が切った「空手形」
ラム:イエレン氏更迭発言、「トランプ大統領」リスク露呈

 

ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

関連記事
トピックボードAD
政治・経済の人気記事