日銀はケチ!このままだと「1ドル90円台」も 英国のEU離脱が可決されたらどうなるのか

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では、「成績」はどうだったか。昨年末(日経平均は1万9033円だった)の終値から6月15日(水)までの下落率(残念ながらマイナス)は、順に、16.6%(1308・日本株)、15.37%(1680・先進国株)、11.47%(1681・新興国株)であった。

例えば、筆者が運用初心者向けに書いた本を読んで、リスク資産部分をTOPIX連動のETF50%と、海外先進国株式50%で運用していた投資家がいるとすれば、この部分に関しては、年初来ほぼ16%損をしていることになる。

自身の責任で意思決定されている投資家に失礼なので、「ごめんなさい」とは言わないが、「心よりお気の毒に思います」と申し上げる。拙著「難しいことはわかりませんが、お金の増やし方を教えて下さい」(文響社)の共著者・大橋弘祐青年も、本の通りにインデックスファンドを買って損をしているという。

注目は、新興国株式の下げ幅が小さいこと

さて、調べてみて意外だったのは、通常、先進国株価の上下に対して率を拡大して連動する傾向のあった新興国株式が、過去約半年に関しては、下げ率が小さかったことだ。

実は、多少「山っ気」のある投資家にとって、今年の最大のチャンスは、新興国株式の底値買いではないかと昨年から思っていた。もし、新興国株式が相対的に下げ渋っていることが、「新興国株式が既に売られすぎていることを示唆する」と考えるなら、世界の株価がリバウンドする局面に入った場合、新興国株式の上昇が大きいのではないか。

逆張りで儲けるのがお好きな投資家は、そろそろ新興国株式の買い場を探してみてはどうだろうか。ただし、一般論はあくまでも、先進国株式に概ね連動し、同時にリスクが大きいのが新興国株式なので、もし「リバウンド局面」をとらえ損なうと、普通の内外先進国株式よりも大きく損をする可能性が大きい。その点は、十分ご注意頂きたい。

それにしても、為替レートの換算で円高の影響をまともに受けるはずの外国株式よりも値下がり率が大きいのだから、日本株は実に円高に弱い。

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