かんべえ先生が消費増税について取り上げて頂いたので引き継がせていただこうかと思います。
まさにご指摘の通りでありまして、生涯年収がほぼ明確にわかっており、さらにそれが何年続くのかもわからない、はたまた自分の勤めている会社が存続しているのかどうか自体が疑わしい、という状況においては消費税を上げればその分消費者は必ず節約することになります。
日本が輸出立国というのは間違い
恐らく1990年代(バブル崩壊前)までに消費税を導入していれば、給与は右肩上がりでしたし将来の給与をあてにして若者は借金をして車などを買っていたくらいですから、消費税を導入してもそれほど影響は大きくなかったと考えられます。現在、自分の給与が10年後どころか来年にいくらかも想像できない時代に消費税を上げたら、何が起きるかは誰が考えても明確にわかります。
一方、欧州では付加価値税を増税してもあまり消費が減らないという御指摘をされていました。わたしに言わせるとそれも当たり前・・・だと思います。みなさん、小学校のころから日本は輸出大国だ、と刷り込まれているわけですが、そんなことはないのです。
日本の輸出依存率(GDPに占める輸出の割合)は円安で水膨れしている現在でさえせいぜい15%、過去20年を見てもせいぜい10%そこそこというのがリアルな日本経済の姿であります。輸出依存度が40%近くあるドイツが輸出立国と言われるならまだしも、わずか1割の日本が輸出立国というのは数字から見て大きな間違いというしかありません。
そして日本はGDPに占める個人消費の比率が60%にも達するという、圧倒的な内需大国なのです。この比率を超えるのは先進国ではアメリカだけで、要するにこの内需大国における消費増税と輸出依存度の高いドイツにおける付加価値増税の意味合いはまったく違う、というしかありません。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら