ロンドン起点で描く、スカイプの成長戦略

創業10年目の誓い(最終回)

11年6月には提携を拡大し、それまでのファミリーマート、ローソンに加えSkypeクレジットが全国1万3300店舗以上のセブン‐イレブン店舗で購入可能になった。これによって、日本のコンビニエンスストアにおけるSkypeクレジットの取り扱いシェアは、合計で約70%に引き上げられた。

「スカイプはもともとクレジットカードでしか決済できなかったが、伊藤忠との提携によるキオスクを含め日本の店舗でスカイプのクーポンを購入できるようになった。他国でも決済分野の提携は進んでいる。ブラジル、ロシアでは現地の決済事業者と提携。中国、韓国、台湾では決済だけでなく、サービスの提供自体もパートナーが行っている。

特に決済についてはローカルなノウハウが必要になるため、グローバルに展開するにはこうした取り組みが欠かせない。スマホが普及すれば消費者の選択肢は広がる。日本市場でスカイプが重要なアプリと認識されるために、今後KDDI以外にも、ドコモやソフトバンクと提携を結ぶ可能性はある。11年1月にスカイプが買収したモバイル動画用ソフトの米国クイック社は、ドコモとサービス連携しており、そうしたつながりを生かしたい」

ウインドウズ8専用のアプリを作成

最後はプログラム担当マネジメントディレクターのピエロ・シエーラ氏。11年に入社したシエーラ氏は主にウインドウズ8向けのスカイプアプリの作成に携わり、スカイプに来る前は、マイクロソフトで15年間プロジェクト・マネジメントを担当してきた経歴を持つ。マイクロソフトのスカイプ買収でカギを握る人物だ。

「Skype for windows 8を作るに当たり、3つの点を心がけた。一つ目は常にユーザーに届くこと、二つ目はより使いやすくすること、三つ目は人間を中心とすることだ。

一つ目はコンピュータを電話のように使ってもらう、つまりスカイプが稼動してない間でも電話を受信できるようにした。この仕組みを作るのに1年間かかった。甲斐あってアクティブなのにバッテリーを消費しない性能を実現し、スカイプへの接続を維持した状態で2週間以上のメッセージ受信が可能になった。

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