アルファロメオ復活のFR「ジュリア」の正体 豪快な加速と野蛮な音質で、意のままに走る
アルファロメオ・ジュリアをテストドライブ!
復活となったアルファロメオ・ミュージアムのスタジオで、アンドレア・ボッチェッリがトゥーランドットのアリアを生で歌い上げたワールドプレミアから、ほぼ一年。アルファファン待望の新型サルーン「ジュリア」(個人的にはジゥリアと書きたいが)を試乗する日がついにやってきた。
処はアルファロメオの聖地で、今やFCAグループのプルービンググランドとして機能するテストコース、バロッコ。1960年代前半に整備され、カルロ・キティ率いるアウトデルタが本拠を移した場所としても、マニアにはよく知られている。戦前に次ぐアルファロメオのレース活動における黄金期を支えた施設でもあったがゆえに、聖地と呼ばれる所以だろう。
アウトデルタ時代の雰囲気を今に伝える建屋の前には、60年代のジュリア2台を挟んで、さまざまなバージョンのジュリアが並べられていた。
うち、日本人ジャーナリストたちにそのキーを託されたのは、180馬力2.2リッター直4ディーゼルターボ+8ATと、200馬力2.0リッター直4ガソリンターボ+8ATのいずれも“スーパー”仕様と、510馬力を誇る2.9リッター直噴V6ツインターボ+8ATの“クワドリフォリオ”仕様、という3グレードだった。
これまでなら、会場で好き勝手にクルマを選んでキーを引っ掴み試乗したものだが、今回に限ってはアルファロメオ側の意向で渡された。ゆえに、来年17年中と言われる日本導入時の上陸グレードの予想もつくというもの。個人的には3ペダルの6MT導入も何とか頑張って欲しいと思うのだが、今のところ、他仕向地先(当然、イギリスも!)も含めて右ハンドル車にはそもそも3ペダルの設定がないらしい。それなら、せめて左ハンドルのまま!と思うも、国交省のシビアな指導があって難しい。クワドリフォリオかつ少量限定、なら可能性もあるだろうが、それはそれで奪い合いになりそうで、コワい……。