アコーディアは週明けにも強力な対抗策か PGMの買収提案に「留保」

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小
11月15日の会見で、PGMの神田社長はTOBの狙いを語った(撮影:今井康一)

そもそも、PGMが“敵対的”といわれても仕方のない今回のTOBを仕掛けた最大の理由は、両社の経営統合にある。アコーディア元取締役でもある神田有宏・PGM社長は、15日に開かれたTOBに関する記者会見の場で、「(経営統合を実現するためには)それなりの株主となり、経営統合を申し入れるということでないと迫力がない」と明言した。

かつてアコーディアの大株主だったゴールドマン・サックスの出身でもある神田社長は、アコーディア取締役時代に、当時ローンスター傘下にあったPGMの買収にも動いたことがあるという、ゴルフ場運営2強の統合論者。その後、PGMは結局、パチンコ・パチスロメーカー大手の平和に買収され、アコーディア取締役を辞任していた神田氏がPGM社長に就任した。その直後の今年1月下旬、「個人的に、アコーディアの経営陣に統合を申し入れた」(神田社長)という。

が、足元の収益ではPGMを上回るアコーディア側は経営統合にいま一つ乗り気でなく、交渉は頓挫。そうした中で、PGMの兄弟会社・オリンピア(平和の子会社。アコーディアの大株主でもある)が、アコーディア前社長の経費流用問題を追及。6月末に開かれたアコーディアの株主総会は、オリンピア側が自らの役員候補を株主提案するなど、委任状争奪戦で大揺れに揺れた。

TOB成立の可能性は低くない

そうした経緯を経たうえでの、しかも事前協議のないTOBだけに、アコーディア側の反発は大きい。30日の段階ではひとまず意見表明を留保したものの、12月第1週にも出てくると見られる再度の意見表明では、「不賛同」かそれに近いニュアンスのものが出てくる可能性が高い。

次ページTOB価格に届かないワケ
関連記事
トピックボードAD
ビジネスの人気記事