結婚には3つの局面がある。出会い、交際、継続だ。どんなに魅力的な人であっても、それぞれの局面で行動をしなければ他人と結ばれて家庭を築くことはできない。ただし、どんな行動をすればいいのかという普遍的な方法論はない。失敗を重ねながら自分なりの道筋を見つけ、運と縁にも恵まれる必要がある。
「自分なりの出会い」はサザンのオフ会だった
フリーライターの森口雅人さん(仮名、40歳)にとっての「自分なりの出会い」はサザンオールスターズのオフ会だった。3年前の春、mixiのサザンオールスターズコミュニティに参加している人たちの飲み会で、現在の妻である陽子さん(仮名、34歳)に出会ったのだ。
出会いエピソードの前に、雅人さんは37歳まで何をしていたのか、結婚願望はなかったのかを確認しておきたい。本連載の編集担当Y氏とともに、東京・銀座のイタリアレストランで雅人さんと会い、ランチをしながら話を聞くことにした。
「出身は関西です。大学を卒業した後もどんな仕事をしていいのかわからず、学生時代からの郵便局アルバイトを3年ほど続けていました。文章を書くことは好きだったので、それを生かせる仕事はないかなと思って編集・ライター養成講座に通い、そのつてで大阪の広告代理店に入ることができました。その後、編集プロダクション(出版社の依頼で記事制作など行う制作会社)に転職し、上京を志したのは29歳のときです。業界の規模が大きい東京へ若いうちに行ってみようと思いました」
20代前半で一生勤め上げる会社を選び、生涯の伴侶と出会うことができる人もいれば、雅人さんのように模索の日々を送る人もいる。雅人さんと同業かつほぼ同い年の筆者も似たような20代を送った。あの頃に結婚することなど考えもしなかった。早婚さんと晩婚さんの分かれ道だ。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら