「日経平均は1万6845円を超えない」は本当か

「幻のSQ」が出たら「相場はヤバイ」?

ではSQの算出の仕方はどうするのだろうか。日経平均の場合、SQは日経平均を構成する225銘柄が寄り付いた値段を元に算出される。だが、日経平均の始値とは往々にして異なるのだ。

なぜだろうか。実は、日経平均の始値は9時00分15秒の時点で、日経平均を構成する225銘柄の値段を元に算出される。だが、その中には値段の付いていない銘柄がある(買い手と売り手の申し込み価格が折り合わない銘柄など)。こうした銘柄については、気配値を用いる。つまり、売り気配や買い気配の銘柄があっても、日経平均は機械的に算出されるわけだ。

一方、SQ値は日経平均を構成する225銘柄全てが寄り付いた後に算出するため、日経平均の始値とは乖離するケースがよくあるというわけだ。全ての銘柄が寄り付いたら、それぞれの銘柄の始値を用いて「日経平均株価」と同じ計算方法によってSQ値が算出される。

今回の「日経平均SQ値1万6845円」の意味とは?

そして、今回のようにSQ値が、その日の日経平均の高安を超えた状態を「幻のSQ値」と呼ぶ。「幻のSQ値」は、証券業界では格言として昔から伝わっており「相場の節目を迎えた」とよく表現される。

なぜだろうか。今回のSQ値は、日経平均のその日の高値を上回るSQ値だったことで、「上に残す幻のSQ値」と表現されるが、これは日経平均がその日一度もSQ値を超えられなかったことから、「SQ値が上値抵抗ラインとして意識された」と解釈され、弱気のサインと見られているからだ。

こうした見方は本当に正しいのだろうか?実は、相場の格言は過去の経験則が先行しており、現在の相場状況に当てはまらないことがままある。せっかくなので、アベノミクス相場下での、過去の事例を検証してみよう。

次ページ「幻のSQ」は、上値抵抗線として機能するのか
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