21. 甲虫が飛ぶときは後翅のみが使われるが、普段は折りたたまれており前翅の下に隠されている
22. 昆虫には肺がなく体の関節の両側に並んだ「気門」という小さな穴から空気を取り込み気管から体内に送る
23. また人間などの哺乳類は骨が筋肉の支点になるが、昆虫には骨がなく固い皮膚が筋肉を支える
24. 幼虫が脱皮するのは、大きく成長するために体の〈入れ物〉のサイズを変える必要があるからである
25. 昆虫類はさらに体の特長から約30の「目(もく)」という単位に分類されている
26. すでに判明している種類では、コガネムシやクワガタなどの「コウチュウ目」が約37万種で最も多い
27. ハエやカの仲間である「ハエ目」、チョウやガの仲間の「チョウ目」、ハチやアリの「ハチ目」が各10万種超
28. この4つの目だけで全昆虫種の約8割を占めているといわれる
29. 昆虫は一定の体温を保持することができない「変温動物」で、極端な熱さや寒さを苦手とする
「無変態」は種類が少ない
30. そのため昆虫は進化の過程で、体の形を変える「変態」や不適当な環境を眠って過ごす「休眠性」を獲得した
31. 「変態」には3つのタイプがあり、その一つが卵→幼虫→サナギ→成虫と4段階変化する「完全変態」である
32. これは昆虫類のなかで最も進化した変態様式でコウチュウ類、チョウ・ガ類など全昆虫種の約85%が入る
33. 「不完全変態」とは卵→幼虫→成虫と3段階の変化をし、サナギ時代がなく成虫になって初めて翅を持つ
34. バッタ・コオロギ類、セミ・ウンカ・アブラムシ類、カメムシ類、トンボ類などがこのグループに入る
35. 「無変態」は最も原始的で成虫になっても翅を持たない。種類は少なく約5000種ほどしか知られていない
36. 日本のように四季のはっきりとした土地に住む昆虫の多くは活動に不適当な夏や冬を「休眠」して過ごす
37. 休眠するのは、卵、幼虫、サナギ、成虫のいずれかの形だが、昆虫の種類によってさまざまに異なる
38. カマキリ類や多くのコオロギ類は卵で休眠するが、ガ類には卵で休眠するもの、幼虫で休眠するものがある
39. しかし昆虫が休眠するかしないかは、それ以前の生育期間の「日照条件」によって決まるといわれている
40. アゲハチョウの場合、春~夏という日照時間が長い時期に育った幼虫は〈休眠しない〉サナギになる
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