もっと子どもや家庭に軸足を置いた働き方がしたい、ということがあなたの希望の第1だとした場合ですが、あなたが管理職相応の立場だとすれば、サラリーマンたるもの、原則として「人事は辞退できない」ことくらいわかっているでしょう。「やれる」と認定されて業務を渡されたのです。「できません」「ほかの人でどうぞ」と言うのはルール違反。どこへでも行き、どんなことにも取り組むのがサラリーマンの基本です。でも時短の制度があるのだったら、取得する権利もあるはずですので、「代わりがいないので取れない」なんて会社に遠慮する必要などなく、毅然として取得するのも手です。それによって、望む望まないに関わらず、管理職でなくなる可能性はあるかもしれませんね。
「業務量が多すぎて両立できない」場合は?
そうでなくて、業務量が多すぎて両立できない、という課題を解決したい場合を考えましょうか。あなたは休日も仕事をして必死に帳尻をあわせ、納期と質を守ってきた。でもその実態を会社は知っているでしょうか? 自宅に持ち帰った仕事を含め、業務時間外に仕事をこなしている実態をよく把握できていない会社は結構多いのです。
まずはあなたに課せられた業務とそれにかかっている時間、取り組んでいる時間帯を正確に記録して、整理しましょう。会社に申告している時間と大きくずれがあるでしょうし、時間帯も会社が「働いてほしくない」危ない時間帯であることもあります。自分の2週間程度のスケジュール、タスク、合計かかった時間と会社に申告した時間、これらをまとめたものを持って上司と面談してみましょう。上司はあなたを支援することも重要なミッションのはず。この実態を基に、「このタスクとこのタスクは、ほかの方にお願いできませんか?」とか、「これらのいくつかの業務は、元になるデータをアシスタントに作成してもらってから取り組むのであれば、●時間ほど短縮できると思います」とか、改善プランも考えていくといいでしょう。
そして最も重要なことは、業務時間外の業務をきちんとカウントしてもらうことです。管理職ならどこまでも働いていい、ということはありませんから、深夜や休日の業務について、時間外手当の支給や、在宅勤務の可能性も検討してもらえるかもしれませんし、何より共通の課題認識を持って、会社とあなたの両立について協議ができるようになるはずだと思うのです。
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