リクルート出身者らしい発想、とか、前向きすぎてあり得ない、とか、いろいろ言われちゃうかもしれないけれど、ビジネスの世界に身を置いて働き続ける以上、何らかの課題があったら、課題を明確にとらえ、解決に向けて考え行動し続けることはマストだと思う。そこに立ちすくんでいても仕方ない。壁が立ちはだかっていたら、逃げるか乗り越えるかしか、主体的にできることはないんですから。
復職したワーキングマザーが通る「泣きごと期」
ご相談文には書いてありませんが、私がなんとなく感じるのは、あなたはまだ育休から復職して間もないのではないか、とうことです。おそらく1年経ってないような雰囲気に感じられました。違っていたらごめんなさい。そういう意味でいけば、私はこれはあなたがひとつの転機を迎えていることを示していると思います。
私はこれまで、数多くのワーキングマザーの復職を支援してきましたが、ほとんどの人が復職から半年~1年の間に通る道があります。それを私は「泣きごと期」と名付けています。部下のワーキングマザーから深夜に電話がかかってきたり、長文のメールがきたりしたら、「来た! 泣きごと期!」と私は思っていました。なんとか子どもを預けて働く覚悟をして復職し、両立生活の基盤を必死に整え、まだまだ不十分だけれどなんとか「復職」の形が整った、という時期。
上司から普通に仕事を渡されるようになり、考慮はあっても出産前と同じように仕事に取り組むようになる時期。出産前と同じようにアウトプットしようとすると、どうしても納期に遅れそうになったり思ったように進めることができなかったりして、家に仕事を持ち帰って深夜・早朝になんとか帳尻をあわせるようになる。それでも家での育児や家事も待ったなしで、睡眠時間を削ったり休日を使ったりしてなんとかすることになる。肉体的にも精神的にも追いつめられ、疲れてくる中で、やってきた仕事の質が評価されなかったり、職場や家庭で心無い発言をされたりすると、コップの水があふれるような限界感を感じてしまう。そこで、「お給料が減るのは覚悟のうえです。仕事を減らしてください」とか「もう限界です。退職も視野に入れて考えたい」とか、人事や上司に訴える。深夜の孤独感とあいまって、私が受け取るメールには感情があふれ、電話でも泣きじゃくるメンバーが多かったものです。
あなたも「そうそう!」と思う点があるはずです。それくらい、たくさんの人が感じる気持ち、なのです。そして、経験上で言うと、ここを乗り越えたワーキングマザーは自分なりのやり方を築くようになり、両立生活をより充実させるために行動するようになります。きっと、あなたもそういう時期を迎えたのではないでしょうか。
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