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貸借対照表から企業の安全性を分析しよう 会計知識の初歩【case study日産自動車】

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将来返さなければならないおカネを表す「負債の部」

 貸借対照表の右側にある「負債の部」を見ていきましょう。繰り返しますが、これは、将来返さないといけないお金です。将来に提供しなければならないサービスの対価として受け取った額も負債に計上されますが、サービスを提供できなかった場合にはそのお金を返さなければならないので、やはり「将来返さなければならないおカネ」と言って問題ないのです。こちらも「流動負債」と「固定負債」に分かれています。

「流動負債」は1年以内に返さなければならないおカネです。もし、この流動負債が返済できなくなると、会社がすぐに倒産してしまう危険性が高まりますから、これは特に重要なことです。負債が返済できなくなって会社は潰れるのです。

「流動負債」の中で特に着目すべき項目は、支払手形と有利子負債です。有利子負債とは、具体的に「短期借入金」「1年内返済予定の長期借入金」「コマーシャルペーパー」「1年内償還予定の社債」が該当します。

これらは銀行や投資家に返済するおカネですので、もし決められた期日に「支払手形」を決済できない、あるいは銀行からの借り入れを返せないことが二度起こってしまったら、銀行取引が停止となり、事実上倒産になってしまうのです。もちろん、社債が償還できなくなっても「デフォルト(債務不履行)」でこちらも倒産に直結します。

 「固定負債」は、1年以上の期限に返済しなければならない負債です。日産の固定負債の中で興味深いのは、「退職給付引当金」「役員退職慰労引当金」だけで約1600億円もあることです。これらは、将来に役職員さんが退職した際に支払う退職金や退職年金です。日産は従業員数が多い企業ですから、これらの額も大きくなるのです。

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