駐車場での踏み間違い事故を防ぐ--日産「エルグランド」が新技術搭載
駐車場での踏み間違いによる衝突事故から、人間を守ってくれる車が誕生する。
日産自動車は10月12日、ブレーキとアクセルの踏み間違いによる事故を未然に防ぐ「踏み間違い衝突防止アシスト」技術を開発し、年内にエルグランドに採用すると発表した。
日産は、Vision Zero(ビジョンゼロ)という安全目標を掲げ、日産車による交通事故での死亡・重傷者数を実質ゼロにすることを目指している。一方、駐車場などでブレーキと間違ってアクセルを踏み込み、車が暴走して人や壁に衝突する事故は、国内で年間7000件発生。「踏み間違い衝突防止アシスト」の商品化によって、日産が目指す安全な車社会が一歩近づく。
「踏み間違い衝突防止アシスト」は、カメラと超音波ソナーを活用した自動制御で、衝突リスクを低減する。車の周囲を監視するアラウンドビューモニターの4台のカメラは白線の駐車枠を検知し、駐車シーンでアクセルを踏み込んでしまった場合に自動的に加速を抑制。超音波ソナーは、壁などの障害物を検知。衝突しそうになったら、自動ブレーキが作動する。
最初に導入される車種は、年内に一部改良されるエルグランドだ。エルグランドは、今回の新技術の基礎をなすアラウンドビューモニターがすでに標準搭載されているほか、購入者に踏み間違い事故を起こしやすい高年齢層が多い。日産は来年以降、「踏み間違い衝突防止アシスト」技術をほかの車種へ導入することも検討していく。
(長谷川 愛 =東洋経済オンライン)
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