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(5)会社員でも経営者視点を持つ

雇われていようと独立しようと、実態は変わらないという時代が到来しています。「黙っていても、仕事は上司が指示してくれる」とゆったり構えていたら居場所がなくなります。

これからは「あのクライアントを担当してくれ」「このプロジェクトを君に任せたい」と上司に言われるのをじっと待つのではなく、自分で仕事を取ってくる人、自分でプロジェクトを立ち上げられる人が評価されます。

昔なら出る杭は打たれましたが、今後は一社員であっても、「自分の能力を会社に売る」「自分で仕事をつくる」という経営者視点が求められるということです。

経営者視点とは、矢面に立って物事を進めること。仕事を自分でつくり、成果に結び付けることです。収益を上げることは絶対条件であり、「一生懸命にがんばった、長時間やった」というだけでは評価されません。「仕事をつくる=作業量を増やす」という定義は成り立たないと理解しておきましょう。

経営者視点になると、不平不満や愚痴をこぼすゆとりがないこともわかります。文句があれば、自分でやり方を変えるのが経営者なのですから。

社長がひたすら「うちの社員はダメ社員ばかりだ」と文句を言っているだけでは、会社が立ち行かなくなるのは自明の理です。

理解のない上司だろうと、売りにくい商品だろうと、システムが整っていない会社だろうと、「この限られた条件下で収益を上げるにはどうすればいいのか?」を考え、実行するのが、経営者視点を持って働くということです。

業種を問わず、ほとんどの日本企業は生き残りを懸けて必死の状態です。社員視点のまま不平不満を並べてパッシブに働いている人は、いよいよ解雇や給与カットのリスクが迫っていることも知っておいたほうがよいでしょう。

企業そのものがノマド化する

ここまで個人にとってのノマドについて述べてきましたが、企業自体も変容しています。オルタナティブな働き方を模索しているのは個人のみならず組織も同じであり、「これまでになかったキャリア」を提供し、「新しい働き方の仕組み」を導入した先進的な企業がすでに出現しています。

「週5日ではなく週4日勤務にしよう」という会社も珍しくありませんし、「ルールはいらない、遊んでいてもよい」という企業もあります。

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