舛添都知事の「言い訳」が何ともマズい理由 法的に問題なくても都民の感情は納得しない

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これは「納得」の問題だ。納得がいかないからマスコミや都民は騒いでいるのだ。そのために大切なのは、普段からの情報公開とブランディングである。たとえば、

・飛行機の中でも一睡も出来ないほど打ち合わせやメールのやり取り、レポート作成がありエコノミークラスでは他の客さんに迷惑をかけている。さらにコンセントがなく仕事に支障が出る
・飛行機の中でもこんな膨大な仕事をしているのだから、ビジネスクラスやファーストクラスに移ったほうが、仕事の効率がいい
・ホテルでも、毎日何十人もの来訪者がいて大変なので、大きな部屋にしたほうが良い
・来訪者が多く、コーヒーなどの飲み物を外国で手配するのは容易ではなく、ホテルのほうが効率が良い

というブランディングが普段できていれば、こんなに問題にならなかったと思う。一般の人からすると「東京都知事の仕事はこんなに大変」と知らない。その忙しさもわからない。一方でマイクロソフト創業者のビル・ゲイツさんは、社長になってからもエコノミークラスで移動していたという話もある。

「大変だから、ファーストクラスでもいい」と理解を得るほどまでに都民の感情を動かし、「都知事はファーストクラスに乗るべき」と「べき」を変えておく必要があった。これができていれば、都民も「知事は飛行機の中でも映画も見ず、飲酒もせず、仕事に明け暮れているので、せめてパソコンのコンセントのあるビジネスクラスは許される」「ホテルに帰ってからも数十人の来訪者があり、30分単位のミーティングが次々と深夜まで続くので、大きなスイートルームも必要なのだろう」と納得したはずだ。

会社社長も普段からブランディングが必要

それは、会社の社長でも一緒だ。

「あの忙しさなら、社用車が必要なのではないか?」
「あんなに大変なら飛行機はファーストクラスだろう」
「エコノミークラスに乗っていたら秘密保持ができなくて、会社に損害がでるかも」
「ホテルのほかに会議室をとると、移動時間のロスが出るのではないか?」
「日本を出る前に多忙で忙しく、出張先でもほぼ寝られないらしいから飛行機ぐらいは、寝させてあげたほうがいいのではないか?」

と社員が思うくらいでなければならない。

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