TDLを抜いたUSJ、いったい何を変えたのか 「ハリポタ」だけが来客増の理由ではない!
消費者視点の発想というものは、意外とできそうでできないものです。今、日本の多くのメーカーが陥っているのはここではないでしょうか。長らく日本のメーカーは、技術者が開発したものを製品化して売るというビジネスを展開してきました。いわゆる「技術主導」のビジネスです。
しかし技術が成熟してくると、技術だけでは圧倒的な差は生まれにくくなります。むしろ技術を社内に持たず、センスと発想力に強みを持つアップルのような企業が世界を制しています。スティーブ・ジョブズは「テキサスのおばさんでも簡単に使える機械」を目指していたそうです。アップルの成功は技術の成功ではなく、まさに消費者視点=マーケティングの成功なのです。
日本には強力なマーケターが少ない
一方、日本では、マーケティング部というと市場調査とか販売促進とか、実態がよくわからない部署で、あまり機能していないケースが多いように思います。
マーケティングは米国が発祥の学問であるため、日本ではよく理解されていないのが実情でしょう。しかし時代は変わりました。技術だけで世界に君臨できる時代ではなくなっているのです。消費者視点を持てない企業は、今後ますます苦しくなるでしょう。
私が危惧するのは、日本には強力なマーケターが少ないということです。マーケティングそのものに対する理解も低い。このままでは、日本の優秀なマーケターは外資系企業に流出するばかりです。その先に待っているのは、日本企業の全面敗北です。
日本を愛する私としては、そんな状況を指をくわえて見ているわけにはいきません。そこでこのたび4月23日に上梓したのが、2冊目の著書『USJを劇的に変えた、たった1つの考え方』です。本書には、あらゆる仕事における業務効率と成功の確率を上げる「マーケティング思考」の基本をわかりやすく書きました。マーケティング思考がビジネスにどれほど劇的な変化をもたらすかは、USJの成功を見れば納得していただけると自負しています。
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