「ハリポタ」で大勝負、再上場にらむUSJ 新エリア開設で客数激増、新パーク立ち上げ構想も浮上
オープン前夜、集まった1000人は魔法の杖を手に歓声を上げた。魔法使いのローブをまとった20代のOLは「仕事帰りに毎日通いたい」と興奮ぎみに語る。
7月15日にオープンしたユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)の新エリア「ウィザーディング・ワールド・オブ・ハリー・ポッター」。初日は3000人が行列を作るなど、連日大勢の客が押し寄せている。
ハリポタの投資額は450億円。「スパイダーマン」アトラクションの3倍強、2012年度の売上高の半分以上に上る。新エリアの予想来場数は年間200万人と、一エリアだけで「一つのテーマパークといえる壮大な規模」(グレン・ガンペル社長)だ。
開業から10年は苦戦続き
開業14年目で大勝負に出るUSJだが、開業から10年は苦戦続きだった。初年度の01年こそ入場者1102万人と好調だったが、品質保持期限切れの食品を提供した問題などで翌年は客数が急減。04年には大阪市の第三セクターから民営化し、米ユニバーサル・スタジオからガンペル氏を社長に迎えた。コスト削減を進め赤字経営から脱却したものの、客数停滞は続き、リーマンショック後の09年、10年は750万人まで落ち込んでしまう。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら