「グローバル人材」の現状 2013年度新卒採用に見る
HR総合調査研究所は2012年9月上旬に、人事担当者に対して「2013年度新卒採用」についてアンケート調査を行った。その中から新卒におけるグローバル人材採用のデータを紹介したい。
「グローバル人材」とは何かという定義はさまざまだが、今回の調査は新卒採用に関するものなので、外国人採用と海外留学を経験した日本人学生採用の状況を報告する。
●大手メーカーの過半数が外国人を採用している
今回の調査での「外国人採用」と、テレビ・新聞等で報道される「外国人採用」では対象が異なっている。ファーストリテイリング、パナソニックなど外国人採用を積極的に推進する企業が報道されるが、新卒採用以外の採用も含まれている企業もあるし、国内ではなく現地法人での採用を含んでいるものもある。 今回の調査での外国人採用は、日本法人での採用である。
さて、今回のHR総研の調査では、外国人採用が広がっていることがわかった。ただし業種や規模により違いがあり、規模が大きいほど外国人採用は進んでいる。またメーカーのほうが非メーカーよりも熱心である。
図を見てもらいたい。メーカーの「300名以下」では92%が「採用していない」だが、「301~1000名」になると「採用していない」は75%と少なくなり、「1001名以上」では48%と半数を割っているのである。しかも内訳を見ると、「5%未満」が多いが、圧倒的に多いわけでなく、「5~10%未満」「10~20%未満」「20~30%未満」「30%以上」もかなりある。
非メーカーはメーカーに比べると、外国人を採用する企業はかなり少ないが、「1001名以上」で25%、「301~1000名」で16%、「300名以下」でも10%が採用している。
図表1:2013年度新卒採用の内定者に占める外国人学生の割合
(メーカー規模別)
図表2:2013年度新卒採用の内定者に占める外国人学生の割合
(非メーカー規模別)