仕事で迷ったら、迷わずひとり旅に出よう! 旅が人生と仕事の可能性をぐっと拡げる

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「隣の席の人に話しかけたら愛媛県庁の方で、食事の後も一緒に飲み歩いて、翌日、松山を案内してもらいました。その時に茂浦のひるねこの話もしたのですが、帰京した後、その人から愛媛県が手掛けていることがまとめられた冊子の入った封筒が届いていて、電話をしたら、愛媛県も空き家が多くてなんとかしたいと思っているから、何か一緒にやれたらいいね、という話になっています」

茂浦の集落の人々との偶然の出会いから「ひるねこ」が生まれ、旅先の松山で「ひるねこ」の話をしたことで、県庁職員とのつながりができた。小林さんは「どちらも旅をしていないと出会わない人たちで、旅にはそういうマジックがある」と微笑む。

“仕事に活きる”旅先のおススメは?

旅のマジックを体験しに、いざ旅に出ようと思っても、どこに行けばいいのか悩んでしまうという人もいるだろう。ただリフレッシュをしたいのなら好きな場所に行けばいいが、仕事に活かそうというのであれば、旅先選びも重要だ。

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キューバをおすすめする理由とは?(撮影:小林さん)

小林さんが有給休暇を取ってひとり旅を考えている人に勧めるのは、キューバ。犬猿の仲だったアメリカと急速に関係改善を進めている、中米の社会主義国家だ。小林さんはこの1年間で3回キューバに行き、計2ヵ月半、現地に滞在した。キューバは日本ではまだほとんど「未知の国」だが、なぜそれほどキューバに惹かれているのだろうか?

「ハバナにはコロニアル調の建物が建っていて、走っている車はクラシックカーばかりだし、マクドナルドやスターバックスのようなアメリカ系の資本は存在しないから、街を歩いていると過去の時代にタイムスリップしたように感じるんです。キューバ人は陽気で親切だし、社会主義の影響で確かにいろいろなものが不足していて問題も抱えているけど、彼らの営みの中でバランスを取って生活をしていて、とても幸せそうに見える。私の父は昔、フィリピンに単身赴任をしていて、初めて父を訪ねていった13歳の時に、ボロボロの服装をした現地の人たちを見て驚いていたら、父が『日本の方が不幸なこともいっぱいあるし、こっちのほうが豊かなこともある』と言っていたのですが、その言葉を思い出しました。教育熱心で治安も良いし、こんな国はほかにないと思います」

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