震度7の地震から身を守る「8つの知恵」

地震大国で暮らすうえで知っておきたいこと

なぜSNSは強いのか。LINE広報の奥井佳奈さんは、

「電話回線ではなく、インターネット回線を使っているから」

と説明する。電話はアンテナから中継局などを順にたどって通信しているため、経路の一つが破壊されたりデータが集中したりすると通信が行えなくなる。対してインターネットは、回線がクモの巣(ウェブ)のように張られているため、一つがダメになっても他でカバーできる。

LINEだけではない。熊本県菊池市の団体職員、椎名岳雄さん(35)は、情報入手をフェイスブックに頼っている。

「ここのスーパーはまだモノを売っている、あそこの温泉が無料になっている、あそこの水は濁っていないとか。ローカルの情報がすぐに入ってくる」

細かいニーズも把握

情報の拡散が速いため、一度流されると店から商品がなくなってしまうこともあるのが玉にきずか。

熊本市の農家、園田光祥さん(37)は車中で寝泊まりしながら、各避難所を回って食料や物資の配送を続けている。

「LINEはグループトーク機能を使った回覧板。ツイッターとフェイスブックは、不特定多数に向けた拡散力が強い。使い分けが大事。外とのコミュニケーションは後者が強い。これなしの支援活動は考えられない」

園田さんには、見ず知らずの他人からも次々と要請が寄せられる。

「オムツが足りません!」「避難所のボランティアさんたちは、きちんと食べていません」

タイムラインにこんな投稿が上がれば、車を走らせる。

SNSは双方向性が強みだ。これが被災者と支援者をつなぐ強力なツールになる。

一方、SNSにも負の側面はある。

4月14日夜、熊本県立大学4年の喜久村睦貴さん(25)は熊本市内の木造アパートで、経験したことのない地震に襲われた興奮と不安がぬぐえないままネットを開いた。すると、目についたのは「ライオンが逃げた」「原発で火事」など、にわかに信じられない情報だった。

【拡散希望】と付されていると、つい「協力」しなければという思いも頭をよぎる。友人もフェイスブックで拡散していた。誰もが根拠のないデマを容易に信じやすい状況にあると実感した。

民族差別をあおるような投稿にも接し、喜久村さんは自身のフェイスブックに、「さまざまな情報が錯綜するこういうときこそ物事を判断する冷静さが必要。惑わされないように気をつけてください」とつづった。

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