震度7の地震から身を守る「8つの知恵」 地震大国で暮らすうえで知っておきたいこと

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ジャーナリストの安田浩一さんは「SNSはある局面では人の命を救うかもしれないが、情報をうのみにすることで自らを危機に追いやることにもなりかねない」と指摘。今回のデマの場合、「友人から聞いたのですが」「知り合いからの情報ですが」といった書き出しで始まるケースが多いとして、「出所が不明な情報は多くの場合、デマではないか、と疑ってかかる必要があります」と警鐘を鳴らす。

ドローンで救えるか

活用できるITは、通信だけではない。

全国各地から集まった支援物資が、道路の寸断、渋滞などで必要な避難所に、迅速に配送できない。そんなとき、こんな声が上がった。

「(8)ドローンを使えばいいのに」

渋滞や地形の影響を受けない自律型の無人飛行機、ドローンを物資輸送に使うプラン、実はもう動いている。4月、ソニーモバイルコミュニケーションズなどが出資する「エアロセンス」は、災害時の医薬品輸送の実用化を発表した。事業推進を担う嶋田悟さんはこう言う。

「たとえばインスリンの薬。集落が孤立し、1日でも投薬を怠れば生命の危険に直結する」

熊本県からの支援要請はないが、今後は活躍する機会があるのでは、と踏む。

ただ、越えなければならないハードルがある。国産ドローン開発の第一人者、自律制御システム研究所の野波健蔵さんはこう言う。

「積載重量は3キロが理想で、5キロもいけば限界」

だから、水や食料品などのかさばるものは苦手。運ぶには、複数機を使ってのピストン輸送が必要になる。

そこで求められるのは、ドローンをどれだけ確保できるかだ。現在、高性能ドローンの価格は「軽自動車並み」と高額で、量産化によるコストダウンも図られなければならない。

しかし、ドローンが人を救う日は、近い将来やってくるはずだ。

(編集部・渡辺豪、山口亜祐子、岡本俊浩)

※AERA 2016年5月2―9日号

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