カジノは世界基準の「おもてなし」の宝庫だ 税収5000億円は子育て支援に使えばいい

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──それはひと昔もふた昔も前のカジノのイメージであって、今は全く違うのではないですか?

今は世界的にカジノの仕組みがきちんと出来上がっていて、犯罪防止の仕組みやスタンダードな運営の仕方などがしっかりと決められています。ですから、それを守りさえすれば、たとえ日本では初めてのカジノであったとしても、裏社会との関係は作れないようになっています。まして外資企業との合弁で運営するとなったら、そういう関係は100%作れません。むしろ合法カジノを作らせず、現状のまま放置しておく方がずっと危険です。

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──日本人も、20万人とか30万人とかがラスベガスやマカオなどでカジノをやっているのではないかと言われています。そういう人たちが、「カジノは楽しいよ」というような声をもっと上げてくれたらいいと思いますが。

私も、ぜひそうして欲しいと思います。たとえばラスベガスでは年に何度かエレクトロニクスショーが開催されますが、それに参加する日本企業の社員は全員がカジノホテルに泊まっているので、カジノは危ない所でも何でもないということを知っているはずです。ですから、彼らがカジノの本当の姿をちゃんと話してくれれば、カジノは危ない所だというような間違ったイメージも次第になくなっていくはずです。

また、カジノ事業を推進しようとしている企業の方には、社会を説得しようとする前に、まず自分の家族と友達を説得して欲しいと思います。そうすれば、一気に何万人ものカジノの理解者が増えるはずです。人は親しい人の話に最も耳を傾けますから、それが一番の近道だと思います。特に女性は、正しい情報を与えられると、きちんと理解する傾向が男性より強いということが明らかになっていますから、ぜひそうして欲しいと思います。

さらに、日本人には「誰が言ったか」を重視するという特徴がありますから、企業や組織のトップや、責任ある人に積極的に発言して欲しいと思います。そういう人たちが、カジノは全く危険ではない大人の遊び場であることを言ってくれれば、社員も安心して同じことが言えるようになります。オピニオンリーダーの発言に大いに期待したいと思います。

──そのためにも、まずはカジノを体験することが必要になりますね。

はい。私は特に対人の遊びであるテーブル・ゲームをおすすめします。とりわけラスベガスのディーラーはそうですが、お客さんにゲームを楽しんでもらえるようにトレーニングされているので、とても気持ちよく遊ばせてくれます。2020年東京五輪の誘致が決定して以来、日本はおもてなしの国であることになっていますが、本場の本物のカジノを体験すると、おもてなしとは気遣いや親切のことではなく、「本業そのもので客を満足させること」であることがわかります。

また、カジノは単にギャンブルというだけではなくて、例えばポーカーのように非常に面白い頭脳ゲームでもあり、そこにはいろんな駆け引きがあります。そうした体験はビジネスの世界でも社会生活においても役立つはずです。

日本でカジノが合法化されるまでにはもう少し時間が必要でしょうが、私は日本にカジノは絶対にあった方がいいと確信しているので、これからも自分の経験をフルに活かして、積極的にカジノに関する発信を続けていきたいと考えています。

(構成:越後 耕一)

小池 隆由 キャピタル&イノベーション代表取締役

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こいけ たかよし / Takayoshi Koike

1991年山一證券入社。山之内製薬などを経て、2005年にドイツ証券、2010年にゴールドマン・サックス証券に入社。証券アナリストとして、メディア、エンターテインメント、インターネット産業を担当。2012年に、ウォール・ストリート・ジャーナルが選ぶアナリストランキングにてメディア部門でアジア第1位。2013年9月、キャピタル&イノベーション株式会社を設立。カジノを含む統合リゾート(IR)整備に向け経済界への啓発に注力する。e-mail : koike@capital-innovation.biz

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