映画は新入社員が先輩と親しくなる近道だ 幅広いビジネスシーンで役立つ作品ガイド

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海外で評価の高い園子温監督の最新作『ひそひそ星』(5月14日公開)(C)SION PRODUCTION

その他、北野武、是枝裕和、塚本晋也、三池崇史、園子温、河瀬直美、黒沢清といった映画監督は海外でも人気が高く、海外映画祭で賞を獲得したことがニュースにもなります。そうした名前を覚えておけば映画を選ぶ際の指針にもなるのではないでしょうか。

巨匠の名作は一度は見ておきたい

グローバル化が進む中、ビジネスシーンで海外の人との交流が増え、「映画が好きで日本の作品をよく見ていた」という話が出ないとも限りません。

海外の映画好きに「好きな日本の映画監督は?」と質問を投げると、高い確率で「黒澤明、小津安二郎、溝口健二」といった1940年代~60年代のいわゆる映画黄金時代に活躍した巨匠の名前が返ってきます。『スター・ウォーズ』のジョージ・ルーカス監督をはじめ、スティーヴン・スピルバーグ、マーティン・スコセッシなど、そういった日本の巨匠の作品に影響を受けたと公言する海外の映画人は数多くいます。

ただ、これら往年の巨匠監督の作品はほとんどがモノクロ映画であるため、とっつきにくいという印象もあるかもしれません。しかし、逆を言えば、色がないからこそ、そのモノクロ映像が逆に想像力をかき立てて、その物語世界にのめり込むことができるとも言えます。

結局は慣れるかどうかということだけなので、最初は黒澤明監督の『七人の侍』『椿三十郎』『用心棒』といったエンターテインメント性の高い作品から入り、クラシック映画の魅力を堪能する、というのもひとつの手かもしれません。そしてその後に、独特の美意識で家族の物語を紡ぎ出した小津安二郎監督の『東京物語』『晩春』『お早よう』といった名作群、さらに女性映画の巨匠と呼ばれた溝口健二監督の『雨月物語』『祇園の姉妹』『西鶴一代女』といった作品などをチェックするといいのではないでしょうか。半世紀以上にわたって、世界中の人を魅了してきた魅力は何なのか。きっとわかるはずです。

壬生 智裕 映画ライター

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みぶ ともひろ / Tomohiro Mibu

福岡県生まれ、東京育ちの映画ライター。映像制作会社で映画、Vシネマ、CMなどの撮影現場に従事したのち、フリーランスの映画ライターに転向。近年は年間400本以上のイベント、インタビュー取材などに駆け回る毎日で、とくに国内映画祭、映画館などがライフワーク。ライターのほかに編集者としても活動しており、映画祭パンフレット、3D撮影現場のヒアリング本、フィルムアーカイブなどの書籍も手がける。

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