ライオンが中国の高級ブランドになった理由

指名買いされる人気の秘密を濱社長が語った

――ライオンの歯ブラシは現地では高級品。景気減速の影響は?

中国のGDP成長率は一時より減少しているが、それでも7%弱ある。富裕層はある程度影響があるかもしれないが、われわれが商売をしているのは主に中間層で、彼らは生活の質を上げたいという気持ちが大変強い。

歯ブラシに「植毛」している様子。小さく折れにくいなどの品質が、中間層の人気につながっている

短期的な浮き沈みはあっても、中期的に見れば、まだ伸びしろはある。特に、ハンドソープなどの子ども向け商品や、高齢化に対応した虫歯予防の歯ブラシは今後も売れていくだろう。

当社は2017年までに、中国全体の売上高を倍増させる計画を立てている。同時に、EC売上比率も現在の35%から50%まで高めることで、採算向上につなげていく。

――ECの競争環境はどうなるのか?

今後はECでも競争が激化していく。今までと同じことをやっているだけでは、同じような結果はついて来ない。販売戦略をよく練って、シェアを拡大していきたい。

ECチャネルが面白いのは、何か挑戦をすると、すぐに結果が出るところだ。まさにアイデア勝負。たとえば、多くのネットショップが一大セールを展開する11月11日の「独身の日」で、2カ月前から買い物の額に応じて割引率を引き上げると宣伝していたら、あっという間に11日の事前予約が一杯になってしまった。結果、1日で1カ月分くらい売れたのではないか。

ECは絶好調だが…弱点は?

――一方で、実店舗はどのような状況なのか?

他社と同様に、店舗売上高は前年を下回っており、店頭の消費喚起も着実にやっていく必要がある。実店舗の販売では、陳列費や棚の前で販売するセールスガールの人件費といった、日本にはないコストがかかる。お店で売るのは重要だが、収益性の部分は非常に厳しい状況だ。

中国では、重厚長大産業の街なのか、商業の街なのか、地域によって消費動向が大きく違う。それに合ったマーケティングをしていく。

――地域ごとに価格を変えるということか?

価格を変えるというか、売り方を変えるというか…。地域の特性に応じて販売戦略を変えていけば、店舗もまだまだ高い成長が見込めると思う。

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