実態とかけ離れた「健康食品」の宣伝文句 DHAサプリから野菜系飲料まで徹底検証

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 「緑の野菜」の場合、JAS法で定められた表示欄の品名は「70%混合果汁入り飲料」。それがネーミングでは「緑の野菜」となっている。カゴメの混合果汁入り飲料「野菜生活100」では、野菜汁は50%しか含まれていないためJAS法に基づく品名は「野菜・果実ミックスジュース」だ。

ネーミングが消費者に誤解を与えかねない問題について消費者庁の食品表示課に聞いたところ、「ネーミングは景品表示法による規制の範疇。加工食品品質表示基準による規制はしていない」との回答。そこで景表法を担当する同庁の表示対策課に聞いたところ、「景表法で違反(優良誤認)を問うことができるのは、実際のものより著しく優良だと示すものに限られる」(片桐一幸表示対策課長)という。

カゴメは「野菜生活100」のネーミングについて、「加工食品品質表示基準や景表法には違反していない」(広報グループ)と自信たっぷり。その理由として「『野菜汁100%』と表示しているわけではない。また、パッケージ正面には果実のイラストも入れ、『野菜汁50%+果汁50%=100%』の文字を大きく表示している」ことを挙げている。実際は小さい文字だが……。

健康によいとされる食品の広告宣伝やネーミングはかくのごときありさまだ。食品業界を代表する大手各社の企業姿勢が問われている。

(週刊東洋経済2012年9月8日号)

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