五輪競泳陣の大活躍が子ども向け水泳スクールを後押し--木皿儀邦夫・メガロス社長
だからといって他の不動産グループなどと組みにくいことはない。メガロスが今オペレーションしている店舗の8割ぐらいは、野村不動産グループ以外の企業や個人の所有する物件に出している。適地に、しっかりと条件に合う案件を探すことこそが、必要だからだ。
--親会社側から見ると、自社の手掛けた商業施設やマンションなど居住施設の価値を高めるために、スポーツクラブを運営するメガロスにぜひ入ってほしいという要請はないのか。
事業的にきちんと成り立つところであれば、その中から選択して出店していくことになる。今回の相模大野店や、三鷹店などもそうだ。
施設の社会性を考えた場合、スポーツクラブは健康の維持・増進に寄与する。居住施設や商業施設に付帯する施設として非常に望ましいため、出店を検討しないかという、お声掛かりは少なからずある。
その中で、事業的に成り立たせるには、設備投資や、ランニングコストの賃料などもあるが、やはり、周辺に競合がたくさん出ている地域への出店は検討しにくい。今まで出店の機会があっても見送ってきたのは、そういう競合状態がすでにあるところが多かった。
--スポーツクラブ業界で現在の5位グループから、一段上の2位グループにいるセントラルスポーツ(東証1部上場)やルネサンスを見た場合、どのような成長戦略がありうるか。
スポーツクラブ全体の市場規模はここ4~5年、景気の影響もあり、年商3000億円台、会員数300万人弱の横ばいが続いている。これが大きく伸びることは考えにくい。
その中で、しっかりした優良店舗を、数にとらわれずに着実に出店していって、最盛期に比べれば落ちてしまった利益率を元に戻していくことが、当面取り組むべきことだ。また、既存店でも店舗によっては、かつての会員数まで、まだ余裕のあるところもある。
新店をやみくもに出すより、既存店のリニューアルに努めたり、サービスの質を上げていくことで会員数を戻し、収益性を上げていく。それが次の拡大にもつながっていくと考えている。
(大滝俊一 =東洋経済オンライン)
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