五輪競泳陣の大活躍が子ども向け水泳スクールを後押し--木皿儀邦夫・メガロス社長
この夏に開かれたロンドンオリンピック。日本選手団は金メダル数こそいま一つだったものの、獲得したメダル総数では過去最高となり、一般の人々のスポーツに対する関心も大いに盛り上がった。中でもメダルラッシュとなった競泳などについては、もともと裾野の広いスポーツだけに、老若男女を問わず、自らもやってみたいという機運が高まっているようだ。
そうした中で注目を集めるのがスポーツクラブ業界だ。野村不動産系で、首都圏を中心にスポーツクラブを展開するメガロスの木皿儀邦夫社長に、最近の業界動向と同社の戦略とを聞いた。
--ロンドン五輪での日本選手の活躍により、スポーツ熱が大いに盛り上がったと聞く。スポーツクラブ業界にもそうした動きは波及しているか。
スポーツクラブ業界はすでに年商3000億円、会員数300万人弱の市場。昔に比べ、五輪を引き金に急激に増えるという感じでもない。ただ、スポーツへの関心を呼び覚ますという点では、大きなきっかけにはなる。自分でも何かしなくちゃという気持ちになる方は多いと思う。
たとえば、スポーツクラブでやっている子ども向けのスイミングスクールでは、ここ数年、夏休みに短期教室を実施し、そこに参加したお子さんが夏休み後から恒常的にスクールに通う、というケースが増えている。
もし、自分の子どもに水泳の素質があるなら五輪を目指せるスイマーに、という親御さんはいらっしゃるはずだから、それを後押しする効果はあるだろう。
メガロスでは、店ごとに異なるが、スクール部門ではスイミングが多く、テニスもある。そうしたスクールと、大人が利用するフィットネス部門とは動線を分けるなどの工夫を店ごとにしている。少子化の中、お子さんに体力作りの面でしっかりとした習い事をさせたいという親御さんは多い。