英語体得の最短距離!「全方位病」を脱却せよ ハーバードMBA医師も、実はここで失敗した

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多くの人が陥りがちな間違いは、英語の勉強をすること自体を目的にしてしまうこと。「英語を勉強するのは自分に必要なツールを身につけるため」と肝に銘じておかないと、いくら時間をかけて勉強しても実用性のある英語は身につきません。

特に気をつけていただきたいのは、留学を考えている皆さん。「1~2年も現地で過ごせば、英語はペラペラになるのでは」「地道に英語の勉強なんてばからしい」……。そう思われる方はいませんか?

ここだけの話、実は私もそう考えていました。帰国子女でもなんでもない私ですが、「留学すれば、知らないうちに英語がペラペラになって日本に帰ってくることができる」と考えていたのです。

しかし、いざボストンでの留学期間がスタートしてみると、そこには想像以上の困難がありました。まず、現地の先生や学生に質問される内容が分からない。もちろんそれでは、質問に答えられるわけもありません。「こんなハズでは」と思いながら、理想のペラペラ状態に近づく気配すらないまま、はじめの数カ月はあっという間に過ぎていったのです。

「ペラペラになる」を具体的に言い換えるなら…

私は留学するまで長期の海外経験がありませんでしたが、研修医の頃に留学への目標を設定したので、留学前には英語の医学雑誌を購読したり、英会話学校に通ったりして、準備を進めていました。このような努力はまったく実を結ばなかったわけではありませんが、今思うと、「ペラペラになる」という曖昧な目標しか立てていなかったのは迂闊でした。

では、どうすべきだったのでしょう。「留学期間が終了するまでに、世界の人々と意思疎通のできるグロービッシュ(非ネイティブの人々のために国際共通語として最適化された英語)や、海外で十分生活できるサバイバル英語を身につける」というような、具体的な目標を早期に設定すべきだったと、今では考えています。

続いては、TOEICなどの試験を念頭に置いた英語学習について考えてみます。会社での評価指標にTOEICを用いるケースが増えている今、必死で勉強されている方も多いことでしょう。

しかし実際、TOEICを積極的に使用している国は日本や韓国だけ。勉強の目的が「TOEICで○○点を取得し、昇進すること」など、具体的かつ、一定の範囲に限られる場合はかまいません。ですが、海外留学や研究費取得まで目標に含まれてくるのであれば、私はTOEFLを勉強することをおすすめします。

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