木本:そんな事実があったんですね。知りませんでした。しかし、その理由はどこにあるのでしょうか。アメリカは北朝鮮と韓国を統一することで、中国と直接の国境を持ちたいのでしょうか。
美根:私は、その考えがあるのではないかと思います。ただ、それを積極的に望んだり、手出しをするかは別問題ですよ。もし情勢の変化で北朝鮮が無くなったら、アメリカは都合がいいと思うのではないかと思います。そうなるといろんな問題が解決すると思っている。
平和協定の交渉と、核・ミサイル放棄
木本:北朝鮮はその危険性をきちんとわかっている。だからこそ、アメリカからはっきりと「北朝鮮をずっと続けていいよ」と言ってほしいのでしょうか。
美根:そうです。平和協定の交渉をしたい。それを結べれば、お互いの存在を認めることになる。「つぶしたり攻めたりなんて考えもしません」という意味です。ですから平和協定はものすごい意味がある。
木本:国連かどの機関が適当かわかりませんが、アメリカに対して『もう北朝鮮を認めましょうよ』って、もっと強くアピールしたほうがいいんじゃないでしょうか。それが対北朝鮮対策になるんじゃないですか。
美根:ただ北朝鮮のイメージが悪すぎる。彼らの言動は信頼されない。北朝鮮は交渉をしたいと何回も言っていますが、アメリカは取り合わない。もし交渉したいなら核兵器とミサイルを廃棄しなさい。そうしたら対応しますよ、とはねつけている。
木本:結局そこになるんですね。
美根:ニワトリと卵の関係で、話が噛み合ない。どっちが先か? でややこしくなる。それが現状なんです。
木本:なるほど、よく理解できました。
(構成:高杉公秀、撮影:梅谷秀司)
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