iPhoneSEには、巨大な市場が広がっている 先進国にも新興国にも莫大な需要
最新のiOS 9をiPhone 5sに導入すると、最新モデルに比較してもたつきを感じる。2世代前のモデルだから仕方がない、と切り捨てられないのは、4インチサイズのiPhoneが依然として根強い人気を誇っているからだ。
アップルが4インチのiPhoneに再び取り組む理由は、何だろうか。
そこには明確な2つの理由がある。4インチサイズのiPhoneは、2015年に3000万台販売した。また、世界全体では4インチのiPhoneの比率は4割だが、中国では6割にのぼるという。先進国を中心に、小型のスマートフォンを好んで手放せないユーザーがいる。そして新興国では、より価格の安い、エントリーモデルのiPhoneへのニーズも大きい。この2点が、iPhone SEを新たに発売する動機付けとなっているのだ。
4インチユーザーの買い替えを促進
4インチのiPhoneを好んでいるユーザーは、iPhone SEによって、より高画素のカメラと最新のプロセッサ、通信サービス、そしてApple Payを利用できるようになる。
安いiPhoneを求める人々にとっては、16GB(ギガバイト)モデルが399ドル(SIMフリーモデル)と、これまでで最も安いプライスタグをつけたことが答えだ。この点は、意外なほど安い価格設定で、驚いた点の1つだ。
しかもiPhone 5sをラインアップから外しており、AppleはiPhone SEについて、我々が予想する以上に「売る気」であることがうかがえる。事前の予測では、1000万台から1500万台の販売上乗せが予測されているが、もし大画面のiPhoneに移行しなかったiPhoneユーザーが多くいるのであれば、より多くのiPhone販売につながる可能性もある。
iPhone SEに加え、今回発表した目玉の1つといえるのが、9.7インチiPad Proだ。
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