新宿に上陸!話題のカフェ「ヴァーヴ」の正体

最新サードウェーブは何が新しいのか

ヴァーヴのコーヒーの味が、他社やトレンドに惑わされることはないというが、そのうえで「今、人々がどんなコーヒーを楽しんでいるのか」というトレンドを知ることも、バー氏が言う「コーヒーの探求」の一部だという。

サードウェーブのトレンドはコーヒーの味や抽出方法を表すものではなく、バー氏が取り組む「農産物としてのコーヒーの再評価」そのもののことだが、結果として、豆の焙煎が浅くなる傾向にある。

しかしヴァーヴは、ダークローストの豆も販売している。人々の好みを知り、その豆の魅力をいかに引き出すことを主眼においており、クリーンさや甘みを、生き生きと表現する焙煎を追求しているのだ。

すべての人に、開かれたコーヒーを提供する

サンタクルーズの中心部にある店舗は、天井が高く、木の温かみが心地よい空間を作り出している。1日に1000杯以上のコーヒーを提供するという

インタビューの中で印象的だったのは、ヴァーヴのブランド作りに「ホスピタリティ」が深く入り込んでいる点だった。それは、人材の選考プロセスにも現れていた。

「地元に対しての貢献とおもてなしには、非常に力を入れてきました。ヴァーヴのブランドの中で、そうすることがクールだからです。

そのため、新たにバリスタを雇うとしても、まずはレジの接客からスタートしてもらいます。お客さんに必ずあいさつをし、丁寧に接するプロフェッショナルであるかどうか、数ヶ月をかけて見極め、また学んでもらうプロセスを辿ります」(バー氏)

こうした工夫は、サンタクルーズに住む人々と寄り添いながら成長するブランドとして、ヴァーヴを育ててきた。サンタクルーズは、サンフランシスコから車で約1時間半、シリコンバレーから45分程度に位置する太平洋岸の街で、サーフィンなどの海のスポーツも盛んだ。ちょうど、東京に対して、鎌倉や逗子のような場所といえる。

朝サーフィンをしてから仕事へ向かったり、ロードバイクで通勤したりなど、アクティブなライフスタイルを楽しむ人々が親しむヴァーヴは、サンフランシスコの都市の中で育ってきたほかの焙煎所とは違うストーリーが、育まれているのだ。

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