食中毒のペッパーランチ、崩れた収益モデル

拡大
縮小


 今回の事件でも、客がO−157に感染した成型肉を十分に焼かずに食べたことが原因と見る向きが多い。問題の角切りステーキは販売を停止したが、霜降りの加工肉は現在も扱っており、しっかり加熱する必要がある。

同社は営業再開と同時に、生肉での提供を中止すると発表したが、方針転換は容易でないだろう。客が自ら焼くことで、店舗オペレーションを簡略化するというビジネスモデルを見直せば、現場が混乱するおそれもある。

それ以前に、まずは信頼回復が急務だ。2007年の、店長らによる女性客への拉致監禁暴行事件では、社会的な信用を大きく失った。その後に起こった食中毒事件だけに、負のイメージを払拭するのは容易でない。」

■業績予想、会社概要はこちら

(田宮寛之、前田佳子 撮影:今井康一 =週刊東洋経済)

関連記事
トピックボードAD
ビジネスの人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
日本の「パワー半導体」に一石投じる新会社の誕生
日本の「パワー半導体」に一石投じる新会社の誕生
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT