「反トランプ運動」が選挙集会を荒らしている トランプ陣営には安全上の不安が浮上
[カンザスシティー(ミズーリ州)/ブルーミントン(イリノイ州) 13日 ロイター] - 米大統領選の共和党候補指名争いでトップを走る不動産王ドナルド・トランプ氏(69)は、自身に反対する人たちについて、悪党、プロの集団、もしくは民主党候補のバーニー・サンダース氏の支持者と呼ぶ。
だが、トランプ氏への抗議活動に力を入れている人たちは、全国的な団体にも属さず、さまざまな経歴を持つ人たちだ。彼らはフェイスブックや無数の擁護団体を通して団結している。
抗議する人たちが集会に殺到
イリノイ州シカゴで11日開催予定だったトランプ氏の大規模な集会では、同氏に抗議する人たちが押し寄せた。その結果、安全上の懸念から、集会は中止を余儀なくされた。彼らは、この勢いを維持すべく、方法を模索している。
トランプ氏は、熱烈な支持者だけを引きつけているわけではない。
移民を阻止するためにメキシコとの国境沿いに壁を築いたり、イスラム教徒の米国への入国を一時禁止したりすることなどを求めるトランプ氏の主張は、共和党内部も含め、激しい批判を引き起こしている。
ミズーリ州カンザスシティーで12日開催されたトランプ氏の集会で、「プログレッシブ・ユース・オーガニゼーション」を代表して抗議活動を主導した1人、ケビン・ベイリー(25)さんは、2つの目的があると話す。1つはできる限り集会の邪魔をすること。もう1つは、トランプ氏の敵対的な発言に対する怒りを表明することだという。トランプ氏は檀上で、抗議者に言い返すのにかなりの時間を費やすこととなった。