ダイハツ60万円カーが大人気! “軽”勝利の新方程式
人気を集めるのはハイブリッドカーだけではなかった。今、驚くような売れ行きを見せる軽自動車がある。ダイハツ工業のエッセだ。
2005年の発売から4年が経過し、普通なら販売台数をずるずる減らしていてもおかしくない。が、エッセに限っては状況は逆だ。6月の受注は前年比1%増、7月は12%増。ダイハツの1~7月総販売は10%減だから、エッセの好調は群を抜く。最近では月間販売ベスト10にも頻繁に顔をのぞかせている。
人気の理由は価格にある。希望小売価格77万円からと、ダイハツ車で最も安い。今ならエコカー減税で1万6500円が優遇され、13年以上の古い車から乗り換えれば、さらに補助金12万5000円がもらえる。60万円台(諸費用別)から買える強烈なお手頃感が消費者の支持を集めているのだ。
10年間で価格上昇
1998年に衝突安全を重視し車両規格が大型化されて以降、軽自動車メーカーは性能や安全性に加え、居住性や質感によりこだわるようになった。同時に価格も上がった。今やダイハツで主力車種のムーブは最低105万円、タントは108万円出さないと買えない。最上位機種ムーブコンテカスタムになると133万円からと、登録車も顔負けの値札がつく。かつて「2リットル車の4割で買える」といわれた軽の相場は10年間で様変わりしている。
購入時の税金が安く維持費も安い軽自動車は、庶民の足といえる。全国軽自動車協会連合会の調査によれば、100世帯当たりの普及率は、鳥取の97%を筆頭に38県で50%を超える。公共交通手段が乏しい地域には、なくてはならない存在でもある。
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