コンビニ再編時代突入! 漂流するam/pm…中小チェーンの再編は必至

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 そこへ最近、ファミリーマートの実質の筆頭株主である伊藤忠商事が、am/pmの買収に名乗りを上げた。伊藤忠はすでに入札に動いているとも伝えられ、近日中にも決定する可能性がある。買収が成立した場合、加工食品を中心としてファミリーマートとの共同仕入れなども考えられる。都心の店舗が多いことから、物流効率の改善も進むだろう。両社が進める駅構内への出店で協力する可能性もありそうだ。

ただし、ローソンのときと同様、米am/pmがブランドと店舗数の維持を主張すれば、シナジーは限定的。「勢力図を塗り替えるような再編には発展しないだろう」(業界幹部)と見る関係者も多い。

巨額投資が続く大手 再編の目は中小チェーン

これまでコンビニ業界のM&Aといえば、業績悪化したダイエーがローソンを手放したように、親会社の都合によるものだった。だが、野村証券金融経済研究所の正田雅史アナリストは「今後は内部の圧力によって再編に動くケースが出てくるだろう」と分析する。

現時点では、2001年のサークルKサンクスの統合以降、表立った動きは見られず、地方チェーンから一部の店を買い取るなど小規模のM&Aに収まっている。だが、店舗数の増加によって個店売り上げが伸び悩む中、資金面で劣る中小チェーンは大手との差を埋められず、厳しい状況に追い込まれそうだ。

たとえば、コンビニチェーンの基盤をなすシステム投資に、大手は定期的に数百億円の投資を行っている。ローソンは、今年9月から導入する新POSシステムに800億円を投資し、各店でより効率的な発注を行えるようにした。


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