コンビニ再編時代突入! 漂流するam/pm…中小チェーンの再編は必至

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 ファミリーマートは高速大容量のマルチメディア端末の導入に350億円かけ、新たなサービスで顧客の来店を促している。また、セブンは今年度、フライヤー導入店を1・1万店まで拡大、できたてのフライドチキンやコロッケを提供することで、既存店の売り上げを底上げする。

さらに、業界は35年の歴史で初めてともいえる「低価格志向に対応した商品開発」が求められている。それには規模が不可欠だ。

セブン&アイグループの「セブンプレミアム」やローソンの100円均一「バリューライン」など、大手の仕入れや開発力を生かしたPB商品は、店内で存在感を増す一方だ。ローソンは、商品だけでなく原材料までも自社で調達する専門部署を設置。三菱商事の協力も得ながら、弁当などの原材料をより安く調達し、原価低減を図ろうとしている。

このような大手の施策に中小チェーンが追随するのは難しい。コンビニは不況でも投資を重ねなければ新鮮味を失い、その差はやがて店頭の集客力の差となって表れる。中小チェーンの苦境は今後も続きそうだ。

■タイトル写真:破談に終わったローソンのam/pm買収発表時の会見 撮影:今井康一

(週刊東洋経済)

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