ハリウッドで活躍する“アラサー"日本人たち《ハリウッドフィルムスクール研修記3》

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 華やかな世界に対する漠然とした憧れからエンタメビジネスに興味を持ち、UCLAを選んだ三石さん。在学中にいくつものスタジオやプロダクションでのインターンを経てその決意は固くなり、もっと安定した選択肢もあったものの、1年契約という条件の下、フォックスのホームエンタテインメント部門への就職を果たします。

 

その1年間、DVDの海外マーケティングアナリストとして勤務する中で、ハリウッドから見た「日本」という市場の存在の大きさを肌で感じ取ったとのこと。

DVDにとって日本は世界第2位の映画市場。しかも、イギリスやドイツより攻略の難しいユニークな市場として捉えられており、日米の文化や商習慣の違いを知っていることが、ハリウッドのスタジオからも重宝される強みである、と強く認識したそうです。

1年後、三石さんはエンタテインメント分野での起業を決意。フォックスからも、マーケティング業務を委託してもらう約束を取り付け、会社を設立。米国企業からの日本市場向けビジネスだけでなく、日系エンタメ企業の海外サポートの依頼も多いとのこと。

並行して進めているタレントマネジメント業務でも、所属タレントがアメリカの人気リアリティショー(※)にアジア人としてはじめて出演するなど、ビジネスが開花し始めています。

出演者たちが直面する物語や体験をドキュメンタリータッチで構成するバラエティ番組の1ジャンル。日本では「進め!電波少年」(日本テレビ)や「あいのり」(フジテレビ)などが相当する。低予算で製作できるため、不況下のアメリカで近年さらに増加している。

「送迎」や「おつかい」といった“かばん持ち”的なマネージャー業務には一切手を出さず、クライアントとの交渉から出演契約の法務的サポートといった、まさに商社時代の経験とMBAの知識を活かした彼ならではのサービスを提供しています。

MBAをフックとした30代での大胆なキャリアチェンジ。異業種からの転身を考えている方には参考になるのではないでしょうか。

「HEROES」でメジャーデビューを果たした異色俳優

言葉の壁が最も高い「俳優」というジャンルで活躍している日本人もいます。北村昭博さん(30)は高校までを高知で過ごし、渡米。「映画の仕事をしたい」と母親に相談したところ、「それならハリウッドに行きなさい」と言われたそうです。

 

 

ノースカロライナ州の学校を経て、20歳のときに名門演劇学校「ビバリーヒルズ・プレイハウス」に入学。5年間演技と監督術の勉強をしながら、テキサスの富豪から1億円近い出資を受け、自ら主演・監督・脚本をつとめた2本の長編映画を製作します。

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