実際、スムーズに内定を獲得する学生と、そうでない学生の行動分析をしたところ、大きな傾向があることがわかりました。それは、最初のプレエントリーの仕方です。
プレエントリー数は、両者ともにさほど差はありません。専攻や志望の明確度にもよりますが、30~50件程度です。しかし、内定を取る学生は最初に30件くらい一気にプレエントリーしているのに対して、なかなか内定を取れない学生は、最初にまず2件くらいプレエントリーしてしばらく活動してみて、ダメだったからまた2件……ということを繰り返していたのです。
企業は、いつ採用人数が充足するか(募集を打ち切るか)、を常に探りながら動いていますから、後半になればなるほど募集打ち切りの可能性が高くなります。仮に業界・企業研究が不十分であっても、自分の働く軸がわからない段階だったとしても、それが明確になるのを待って少しずつ活動していると時間切れになってしまいます。
自分の志望を絞っていくことは、説明会に行ったりして企業の情報を得ながらでもできるので、まずは最初に可能性を閉ざさないよう、スタートダッシュを心掛けましょう。
4年生の後半は悩みっぱなし
一方、短期間で内々定が出始めるので「内定はしたものの本当にこれでいいのか」と悩む学生が出てくるでしょう。面接回数も少なく、短期間に複数内定をもらっていても、どの企業がいいのかわからないと悩む学生がいます。ほかにもっといい会社があるのではないかと、活動を終了できない学生です。2016年卒の学生の中にもそんな学生がたくさんいました。
2016年卒が利用する「リクナビ2016」での学生の動きを見ると、卒業前の12月まで動いていたアクティブユーザーがその前の年の1.4倍にも達しました。内定を取得している学生の比率は増加しているにもかかわらず、リクナビを使い続けているのです。
つまり4年生の後半は、ずっと悩み続けている。内定を取ったからといって、終わりではないのです。
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