「三流」は、絶対に「一流」との人脈を築けない 名刺交換会や交流会を誤解していませんか

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なぜ無理があるのかというと、そもそもそういった会、たとえば名刺交換会に参加する人のインセンティブを考えてみればわかると思います。

T.T.さんもそうだと思いますが、基本的にそういった会へ前述のような純粋な好奇心以外の目的を持って参加する人のインセンティブは、「誰かと会い」、そして「誰かに何かを教えてもらいたい」や、「何か(情報や知識)を与えてほしい」ということです。

教えられたい人ばかり集まっている

つまり、こうした会合の参加者の大半は、誰かに何かを与えたり教える側ではありません。誰かから何かを教えてほしかったり、与えられたいサイドの人ということです。

「ギブ・アンド・テイク」という表現がありますが、みな「テイク」したがっているのです。そもそも、参加者自身がそういった学ぶべき立場のレベルに自分がいると認識をしているからこそ、そういった会に参加をするのでしょう。

もちろん中には「お得な」情報や商材、商品を誰かに売りつけたいというインセンティブや、何かの集まりへの勧誘目的という人もいるでしょうが、いずれにせよほぼ全員が全員、誰かに何かをしてもらいたいというスタンスでしょう。

参加者の大半が、そういった「誰かから何かを学びたい」というメンタリティで参加をしているので、そこから何かを学ぶのは無理があります。その場にいる人の社会人としてのレベルや、それぞれの会社におけるポジションを考えても、役に立つ人脈とはなりえないでしょう。

ちなみにビジネスにおける人脈とは、「いざとなったときや何か自分の抱える問題に対して、具体的な解決策を提示してくれるネットワーク」のことです。

したがって、誰かに何かを与えてもらいたい立場の、ビジネスマンとして半人前以下のレベルの人は、多くの場合で知り合いにはなりえても、人脈にはなりえません。

そしてそのような具体的解決策を持つ、経験やスキル、またはポジションにいる人はそういった会に行きません。いや、むしろつねに周りが自分に向かってくるので、何かを求めて行く必要がないのです。まして一方的に見ず知らずの人に自分から与えるだけの時間を過ごすお人よしは、この世に存在しません。

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