「職場いじめ」の悩みから抜け出すための王道 相手ばかりが悪いと思っていませんか

✎ 1〜 ✎ 78 ✎ 79 ✎ 80 ✎ 最新
拡大
縮小
職場のいじめが1年以上続いています(写真 :AH86 / PIXTA)

安井さんへのキャリア相談は、こちらまでお送りください。

私は病院機構内で勤務している者です。率直に言っていじめに遭っています。いじめる側(加害者)は、主任の地位にあり2人います。この2人は、私に対して何事においても無視という態度をとります。仕事上、連絡が必要なことでもまったく知らされません。業務に支障を来すため、部長や副部長に相談しても、私の態度のことを指摘され、私自身が努力をするように促されました。私から聞きに行くなどはしているのですが、そのことはまったく見てもらえず、事なかれ主義の回答しかもらえません。ほかに病院内で相談できる人はおらず、1年以上こんなことが続いています。
中学生がいじめを苦に自殺してしまという話をテレビでよく見かけます。当院の部長、副部長などのような人間が、問題を解決する足を引っ張っているのではと思います。4人の降格を願っています。国自体がいじめをなくそうとうたっているのに、どうして現場ではなくならず、加害者と何もしない上司がのうのうと生きているのでしょうか。ここが日本のダメなところだと思います。何か、事が起こってからの対応ばかりではダメだと思います。上司の適正検査をぜひお願いします。
石川洋子(仮名)

 

職場で無視ですか。幼稚な感じですが、されている側からすると、さぞかしつらいことと思います。組織として集団で仕事を成し遂げるために円滑な業務進行を心掛けるべき立場の人がそのような状態では、ストレスはたまる一方でしょう。いただいた相談文だけでは、発端やそもそも誰に責任があるのかはわかりかねますが、どんなことであれ人間関係を改善する手段は決まっています。まず、石川さんが改善すべきところは改善するなど、やるべきことをやり続けるしかありません。

相手を批判するのは簡単

この連載の過去記事はこちら

まず、相手を批判するのは簡単です。しかし、それでは何も変わりません。相手を批判すればするほど、相手のすべてが憎らしく感じることでしょう。そして自分はまったく悪くない(自分に改善すべき箇所はない)、すべて相手が悪い、という負の感情のスパイラルになってしまいます。

石川さんの相談内容にある「上司の適正検査」という表現からも、相手がすべて悪く、自分に改善の余地はないというスタンスに見えますので、ご自身も冷静さを保つ必要があるかもしれません。

とはいえ、いただいた文章を拝見すると、上司としてだけでなく社会人としても組織人としても、そのような態度は問題視されるべきです。管理職としての能力を疑われても仕方がないでしょう。

次ページ心の持ちようを変えよう
関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
日本の「パワー半導体」に一石投じる新会社の誕生
日本の「パワー半導体」に一石投じる新会社の誕生
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT