「職場いじめ」の悩みから抜け出すための王道 相手ばかりが悪いと思っていませんか

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ではどうすればいいか。まず、心の持ちようを変えましょう。「相手が悪い」の一点張りだと問題の解決にはつながりません。石川さんとしては状況の改善が目的ですから、具体的に相手は「勘違い」も含めて自分(石川さん)の何が問題であると認識しており、どう改善してほしいと願っているのか、つまり双方のニーズの把握なしには前に進みません。

であるからこそ、当事者との適切なコミュニケーションが大切です。今回のケースでは無視をされてしまうということですが、少なくとも話せる相手である部長さんたちとは、真摯なコミュニケーションを継続するべきです。

現状におけるご自分の立ち位置や、状況に関する客観的な視点をもらうべく、周りの同僚から石川さんの態度や努力、主任に対する態度について意見をヒアリングしてもいいのかもしれません。

そうすることで、解決の糸口を見つけられることもあります。繰り返しですが、いったい何が原因なのかを冷静に分析することなしに、改善はありえません。結局のところは、現状において、まずは自分が変わることで相手を変えていくのが状況改善のいちばんの近道ですし、改善の可能性もいちばん高いのです。

今回のケースは相手の主任2名、さらに上司の2名からも批判されているとのことです。言いにくいですが、石川さんに問題点があり、実は、状況改善のボールを石川さんが持っているという可能性があります。

いただいた情報は少ないですし、当事者ではありませんので、私自身が判断できるようなものではありませんが、いずれにせよこういった問題の根源と対応策にはコミュニケーション不足が多いと考えてください。

相手の立場で考えてみる

たとえば、部長さんからは態度のことを指摘されるとのことですが、具体的にはどういった態度のことを言っているのか、しっかりと理解されていますか。そして、そのことを受け止めていますか。さらに、彼らはなぜそういったことを言うのでしょうか。部長、副部長が得ている情報が問題なのでしょうか。それとも、石川さん自身にも問題があるのでしょうか。主任には、自分から聞きに行くようにしているとのことですが、それが本当に求められているレベルのアクションなのでしょうか。

このように、相手の立場で考えることで見えてくるものです。主任に聞きに行く際、「自分には問題がない」という態度で臨めば、状況改善に受け身の態度で接していくことになります。そうでなく、主任には解決のためのディスカッションをするよう伝えるべきでしょう。その際は、自分は以前と比べて改めた箇所はどこで、自分は今後どう変わろうとしているのか、という点とセットであるべきです。

何が原因で今の状況が起きているのか。そして、その中で自分に起因することがあれば改善をしてみてください。これは、人間関係の問題を解決したいと思うのであれば、当然、踏むべきステップです。

そのうえで、定期的に部長とも打ち合わせをし、相手の理解や石川さんの改善の進捗を理解してもらうようなアクションを起こされてはいかがでしょうか。

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