アメリカは巨人、日本はソフトバンク--プロ野球を通して考える国際政治《若手記者・スタンフォード留学記 35》

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 以下、ライス教授にならって、上記6カ国をプロ野球の球団にたとえて、世界の勢力地図を説明してみたいと思います。

優勝を狙えるのは、巨人(=米国)と西武(=EU)

まず、国際政治の世界は、セ・パ両リーグ制ではなく、6球団の1リーグ制です。リーグに参加するのは、上からチーム力(国力)順に、以下の6球団(国家)です。

(1)巨人     アメリカ
 (2)西武     EU
 (3)ソフトバンク 日本
 (4)中日     中国
 (5)阪神     ロシア
 (6)楽天     インド

優勝争いをする力があるのは、巨人(アメリカ)と西武(EU)(国家でいうと、超級の大国)。ソフトバンク(日本)と中日(中国)はAクラスに入る力はありますが、優勝する力はありません(国家でいうと、中級の大国)。阪神(ロシア)と楽天(インド)は、ダークホース的な地位で、Aクラスに入るのはまだ無理でしょう(国家でいうと、小級の大国)。 

以下順に、各チーム(国家)の戦力と特徴を分析してみます。(12球団のなかから、なぜこの6球団を選んだのかも含めて、強引なこじつけもありますが、大目に見てください(笑))。

1) 巨人=アメリカ--ピークは過ぎたとはいえ、ダントツに強い

圧倒的な戦力・人気・財政力を誇った、往年の輝きは失われています。視聴率も観客動員もピークに比べると低迷しています。近年は、カネにモノを言わせた補強により、球界で評判が悪く、アンチ巨人の声も強いことは確かです(ここ数年、アメリカの自国中心主義の政策により、アンチアメリカニズムが強まりました)。

ただし、依然として、その戦力、財政基盤はずば抜けていますし、球界のルールづくりを主導するのは巨人です(アメリカも、人材・経済の力は依然圧倒的ですし、世界のルールを決める力が強い)。しかも、明るくて若くてルックスの良い原監督の登場により、チームに活気が戻り始めています(アメリカも、若いオバマの登場により、勢いづいています)。

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