(第25回)2010年卒の新卒採用の現状を「最新の調査結果」と「8カ月前の展望」の両面から検証する

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【図d】
採用担当者が就職ナビではコンタクトすることが困難だと感じている大学グループ
採用プロドットコムが昨年末から今年初めにかけて採用担当者に行った調査で、「就職ナビではコンタクトすることが困難だと感じているターゲット母集団があれば、以下のいずれですか。」という設問を実施。複数回答の結果を集計したもの。
 2010年採用を機に2011年以降も「事務系少数・厳選採用」の傾向は続く可能性は高い。現在、最もオーソドックスな新卒採用の母集団形成メディアである就職ナビは、採用担当者が「質は低下していない」と感じている学生層に接触するためのツールとしてどの程度の役割を果たしているのか。図eは「就職ナビではコンタクトすることが困難だ」と感じているターゲット母集団を示したものである。
 採用担当者が「質の低下を感じない」とする学生層に加え、いずれの大学ゾーンでもほぼ1:1.5~1:2の割合で理工系学生の方が「コンタクトしにくい」という結果が出た。厳選採用で問われるのは「新卒採用の質。なかでも、学生数そのものが減少する需給関係のなかで、採用ニーズにマッチした専攻の技術系学生を採用することは今後ますます難易度が高くなること。
 採用予算の削減が避けられない2010年度以降の新卒採用業務。理工系学生採用に対する効果的な施策の構築が各社の大きなテーマになりそうだ。
※本稿作成に用いた調査の詳細(図c、図d)は【「2010年度新卒採用前半戦総括」レポート】として採用プロ.comサイト内で調査結果を公開中。

採用プロドットコム株式会社
(本社:東京千代田区、代表取締役:寺澤康介)
採用担当者のための専門サイト「採用プロ.com」を運営。新卒、中途、派遣、アルバイトなどの採用活動に役立つニュース、情報、ノウハウを提供している。

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