科学的根拠が示す「老いなき世界」のリアル度 「老いは自然なもの」と考える人の決定的誤解
老化の常識に対する挑戦状
アンチエイジング(抗老化)にはどんなイメージを持っておられるだろう。大枚をはたいてやっているという積極派から、なんとなくうさんくささを感じる懐疑派、あるいは、とくに興味はないという無関心派などに分かれそうである。しかし、たとえどの派に属していても、この本に書かれている老化についての物語を読めば、絶対に驚かれるはずだ。
生物学的な老化というものをイメージしてほしい。まず確実なことは、皆に等しくではないとしても、誰にも必ず訪れるということ。言い換えると、老化現象は、正常とまでは言えなくとも、それに近いプロセスであるということだ。老化だから仕方ないと言われたら、諦めて納得してしまうのはそのせいだ。
もう1つ間違いないのは、目が悪くなる、膝が痛くなる、腎臓の機能が落ちるなど、その症状は極めて多彩であるということ。すなわち、老化現象というのは、働きのまったく違う臓器が、さまざまなメカニズムによってそれぞれに侵されていく過程であると考えることができる。
これら2つのことに異論を唱える人はおられないだろう。
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