日銀の量的緩和がもたらす致命的な3つの害悪

もはや「新次元の金融政策」に転換すべき時だ

日銀は量的緩和を「発明した」が、筆者は「新次元の金融政策に移行すべき」と言う(写真:大澤誠)

前回の「安倍政権の経済政策は、日本を必ず弱体化させる」では、新型コロナショックに対する大規模な景気刺激策やマクロの需要喚起策は不要であり、無効であることを述べた。

では、金融政策はどうか。同じである。需要刺激策としての、金融政策は不要である。なぜ不要なのか。何をすればいいのか。

「イールドカーブコントロール」は矛盾をはらむ

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まず、日銀が当たり前のようにやっている長期国債の買い入れから見ていこう。これも本来は不要である。

国債買い入れの目的は、金利を低下させることである。だが、本来であれば、これは短期金利のコントロールのための手段である。だから、伝統的には世界中の中央銀行が長期国債を買い入れることはせず、超短期のコール市場の金利のコントロールの補助として、短期国債を買い入れてきたのである。むしろ、本来の呼び方である「オペ」(オペレーション)という言葉がふさわしい。

しかし、リーマンショック以降、世界では量的緩和が長期国債の買い入れを意味するものとして定着してしまった(もともと「量」とは民間銀行の日銀への当座預金の量であり、長期国債の買い入れとは無関係である)。
ただ、現実的な効果としては強力で、民間における投資活動への直接的な金利の影響は、長期金利によるものであるから、短期金利をコントロールして長期金利に間接的に影響を与えるという、伝統的な金融政策を超える絶大な力を持った。

再び、しかし、日銀は、この強力な手段も使い果たしてしまい、長期金利を直接目標にしてコントロールを図る、イールドカーブコントロールに移行した。目標を「10年物の金利をゼロとする」と宣言してしまっているから、長期金利低下効果(上昇させる場合も今後ありうるから正確な用語としてはターゲット効果)はさらにより直接的である。

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