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日銀の量的緩和がもたらす致命的な3つの害悪 もはや「新次元の金融政策」に転換すべき時だ

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  • 小幡 績 慶応義塾大学大学院教授
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実は、これは長期国債の買い入れ目標額とは矛盾があった。買い入れ額と金利の2つのターゲットがあるのは両立し得ないからだ。その矛盾は、今回コロナショック対応として、買い入れ額の目標額を中断し無制限に買い入れるとしたことで、図らずも矛盾が解消した。その結果、現在は10年物国債の利回りをゼロに、という目標と長期国債の買い入れ額は無制限とする、という2つの長期国債に関する政策があり、一方で、短期金利はマイナス0.1%というマイナス金利政策も残っている。

これをどうするか。基本的な考え方はリスクを減らす、ということである。これに尽きる。そのためにどうするか。

「長期国債買い入れ無制限」はリスクが高い

まず、マイナス金利は無用の長物なので、廃止する。今後の金融機関の最大のリスクは、直接であれ間接であれ、新型コロナショックで不良債権が増加することである。これに対する資本強化という意味では、マイナス金利は害でしかない。もともと効果がなく弊害だけのものなので、この際、廃止する。

次に「長期金利ターゲットのゼロ%付近」は維持する。これは金融政策として本質的な意味を持つ直接長期金利をコントロールするものだからである。それを人々が将来に対する予想が冷静にできないときに変更することは適切でなく、リスクを高めるだけだ。

しかし、「長期国債買い入れ額無制限」は変更する。名目は同じであるが、この政策の実質的な意味を変更する。変更する理由は、現在の日本経済において、金融政策にとどまらず、すべての政策の中で、これこそがもっともリスクの高いものだからだ。

なぜか。

「無制限」という言葉は「額を決めない」、というものとはまったく異なっており「無限」と誤解される、または「確信犯的に解釈されるもの」だからである。

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