私は、こうやって「眼科開業医」を仕留めた

東京の「婚活事情」最前線<1>

「同じ条件の人を自然に見つけようと思ったら、ほかの可愛くてヤリ手の子たちには敵わないし、そもそもその男性に結婚願望が本当にあるのかどうかもわからないでしょ。条件の良い男の人はやっぱりモテるから、美人で仕事もデキるのに遊ばれちゃってかわいそうな友達もたくさんいたの。私はそんなの見極めることもできないし、時間を有効に使いたくて。」

その6人は収入以外の条件も決して悪くはなかった。結婚を前提にオファーを何件ももらえたことでそれまで冴えなかった有加子に自信を持たせた。女は自信を持つことが美しさに繋がる。結婚相談所でワンクッション置いたことで、有加子は自分の市場価値を正確に把握することができ、余裕を持つことで本命への出会いに繋がった。

「良い人がいたら紹介して」と日頃から周囲にアピール

結果的に彼女は、29歳で8歳年上の港区に眼科を開業する医師と結婚した。交際期間4カ月で結婚。専業主婦になり、六本木ミッドタウン近くの高級マンションで暮らしている。夫の収入は結婚相談所で提示したものをはるかに超えているそうだ。しかも、結婚相談所で出会った人ではなく、会社の先輩が紹介してくれたという。いろんな人に良い人がいたら紹介してくださいと、彼女は日頃から周囲にアピールしていたようだ。

「見た目は地味なおじさんって感じで、昔西麻布の飲み会にいたようなキラキラしたカッコいいお医者さんタイプでは全然ないよ(笑)。でも本当に私にとっては最高の旦那さん。最初から私のこと気に入ってくれたし、私だけを本当に大事にしてくれる。出会い探しに夢中で花嫁修業ぽいことも特にしていたわけじゃないけど、ありのままの私を愛してくれるっていうか。まだ20代だったことも大きいのかも。奥さんにしてもらって感謝してるから、結婚後は旦那さんのサポートをできるだけ頑張ってるよ。」

そう謙遜しながら夫の話をする彼女の笑顔に、昔の痛々しさは見当たらない。

もともと職業や見た目などスペックは決して悪くない有加子が自信を持てば、出会いの少ない40代男性からは十分に魅力的な都会の女である。彼にとって若く清純で女らしい有加子は一目惚れも同然であった。有加子にとっても、結婚相談所で出会ったほかの女性を天秤にかけている可能性のある男性よりも、知人の知り合いで自分1人に目を向けていてくれる男性の方が安心感があった。

髪をかけた耳にはピンク色に上品に発光する大きなパールのピアス。胸元には同じパールが一連で飾られている。質の良さそうなベージュのノースリーブのニットと合わさり、柔らかい色気が漂う。

都会の昼下がりを彩るセレブ妻として、しっくりとこの港区の住人として溶け込んでいる。しかし彼女が夜の西麻布に足を運ぶことはもうないだろう。必要もない。30を過ぎたある種の女にとっては、夜の西麻布は昼の六本木より格下だ。

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